「日本と海外の庭園はどんな違いがあるのか。」
「日本の庭園にはどんな魅力があるのか。」
このように、日本と海外の異なる文化の特徴を気になる方もいるでしょう。
日本は、海外とは一線を画す固有の魅力を持っています。
そこで、今回は日本と海外の庭園がどう違うのかを解説します。
□日本の庭園の特徴について
日本庭園を構成している要素には、どんなものがあるのでしょうか。
1つ目は、山です。
苔で緑の生い茂る山を作ったり、巨大な岩を並べて山岳地帯を表現したりしています。
2つ目は、水です。
自然の風景を演出するために、水は欠かせません。
湧き出たり、流れたり、留まったりと日本庭園の水はさまざまに変化するため、名前も泉、遣水、池と異なる呼び方をします。
3つ目は、石組です。
三尊石と言われる、中央に大きな石を置いて、両脇に少し小さな石を置く方法をご存知の方も多いでしょう。
石組は、日本庭園で最も不可欠な要素です。
4つ目は、植物です。
マツやウメが一般的とされていますが、緑だけでなく季節によって異なる色合いを見せる植物を入れると変化を楽しめますね。
5つ目は、建物です。
池の中に船着場や、橋を架けるなどなどして平安時代を感じさせるようなものがあると雰囲気が一変します。
□日本と海外の庭園の違いについて
日本と海外では庭園に違いがありますが、その理由は自然の見方が異なるからです。
以下では、日本庭園と西欧庭園の違いを解説します。
*日本庭園の場合
日本の場合、自然への敬意を示して共存しようとします。
人工物は表に出ず、池や山の中に埋もれています。
人が自然を受け入れ、四季の風景に可能な限り近づけることで、「わび・さび」という価値観が生まれました。
自然のものは全て朽ちていくことを受け入れ、朽ちるとまた違った美しさが生まれるという価値観を表現しています。
*西欧庭園の場合
西欧は、自然に文明の力で打ち勝つことで支配しようという考えを持っています。
自然を幾何学形状にして表現することで、人工物であるかのように見えます。
生垣や花壇で、左右対称にデザインして、自然界には存在しないような人工的な美しさを追求しています。
□まとめ
今回は、日本と海外の庭園の違いについて解説しました。
どのように違うのか、なぜ違うのかを知ることで、より一段と見比べを楽しめます。
ただ観光地として見るのではなく、古くから受け継がれている日本文化を伝える存在として、日本の伝統文化の庭園を感じましょう。