「なぜ、外国人は日本の禅に興味を持っているのか。」
「そもそも禅の考え方を知らないから、学びたい。」
このように考えている方はいませんか。
一見堅苦しく思われがちですが、実践的で宗教や言葉の違いがあっても。誰でも行えるものです。
そこで今回は、禅が外国人からこれほどまでに評価される理由を解説します。
□禅の考え方について
*禅とは
禅とは、古代インド語であるサンスクリット語の「ディヤーナ」を音訳した禅那を略した言葉です。
禅の思想は自らの存在の真実を探すために、自らを律し、万物に感謝し、生き方を見つめ直すことです。
最近聞くようになったマインドフルネスと混同されることもありますが、違います。
マインドフルネスは心身を健康にすることが目的としていますが、一方で、禅は目的を決めません。
禅の教えは何かを得るためではなく、失うためにあります。
何か新しいものを得ようとせず、今あるものの余計な部分を削ぎ落とし本質そのものに目を向けます。
*禅の広がり
禅は、達磨大師が嵩山少林寺で9年間坐禅を行い、悟りの境地へ至ったことが始まりです。
日本には鎌倉時代に伝わり、武士から庶民までさまざまな身分に広がり室町幕府では禅宗は保護されるようになりました。
修行や思想だけでなく、水墨画や作庭など芸術も広がり、茶道へとつながります。
栄西や道元から伝わり、現在では24もの流派があります。
□禅の外国人からの人気について
禅の思想は、外国人にも非常に人気があります。
ビルゲイツや、スティーブ・ジョブスといった著名人も影響を受けていたとされています。
スティーブ・ジョブスのアップル製品の特徴ともいえるシンプルさは、禅の思想と似ていますよね。
それでは、なぜこんなにも禅は人気なのでしょうか。
その人気の理由の1つに、イスラム教やキリスト教など宗教的背景を問わないことがあります。
一般的に複数の宗教を信じることは、悪く思われる場合もありますが、禅では主体性を重んじるので気にする必要がありません。
他の理由として、経典の勉強より身体で実践することを重視しているため、言語の障壁がないこともあります。
文字で伝えると読み手の解釈に差が出るため、体験で本質を理解することを目指します。
体験は坐禅だけでなく、日常で行う掃除や食事も修行の一部とされ、細かな動作の全てに意味付けがされていることが外国人の興味を引きます。
□まとめ
今回は、外国人が禅に惹かれる理由を解説しました。
世界中で多くの外国人から支持されていることから、禅がどれだけ優れているかが分かります。
実用的で生活のさまざまな場面で活かされるという禅を日本人がやらないのはもったいないです。
少しでも興味を持った方は、この機会に禅を始めてみましょう。