海外ではおしゃれの一環であるタトゥーですが、日本にはまだまだ浸透しておらず、良くないものと認識している人が多くいます。
しかしタトゥーを入れているというだけで断られたら、せっかくの観光が台無しになってしまいます。
そこで今回は、特に温泉に注目して、日本でタトゥーがあっても温泉に入れるのかを解説します。
□日本の温泉ではタトゥーに対してどのような対応をしているの?
観光庁が日本全国の宿泊施設に調査を行ったところ、約56%がタトゥーを入れている方の入浴をお断りしていることが分かりました。
理由としては、タトゥーが風紀的、衛生的によくないものであるといった理由がほとんどです。
タトゥーは良くないものとする考え方がなぜ根付いているかは後述します。
またそのままで入浴を認めている施設は約31%、条件付きで認めている施設は約13%という回答でした。
後者の施設では、タトゥーのサイズが小さい場合やシールで隠せる場合に認められることが多いです。
また近年では、入浴時間を限定したり、貸し切り風呂を案内したりすることで受け入れを進めている施設が多くみられます。
タトゥーを認めている温泉はまだ半分以下ですが、こうした受け入れの輪が広まることで、タトゥーをしていても入れる温泉がもっと増えるでしょう。
□日本におけるタトゥーへの考え方はどのように変化しているの?
日本でタトゥーが良くないものと考えられるようになったのは、暴力団のメンバーが好んでしていたのが原因と言われています。
そのため、ほとんどの温泉ではタトゥーは暴力団を連想させるものとして入浴を断っていました。
しかし、令和の時代を迎え東京オリンピックが開催されるとなると、タトゥーは良くないものという考え方は時代遅れではないかという考え方が広まりました。
ここで伊香保温泉の事例を紹介しましょう。
伊香保温泉がある渋川市が、観光協会と旅館協同組合に対してタトゥーをした外国人ができる限り入浴できるように要請したのです。
渋川市が東京オリンピックにおけるニュージーランドのホストタウンに登録されたことが背景にあります。
ニュージーランドの先住民であるマオリ族にはタトゥー文化があるため、訪れた外国人をもてなすためには配慮が必要だと考えたのです。
□まとめ
日本におけるタトゥーへの考え方が変化していることから、入浴できる温泉が増えると考えられますが、全てが変わるわけではありません。
温泉施設でのトラブルを防ぐために、タトゥーを入れている場合は事前にネットや電話で確認しておくことをおすすめします。