浮世絵は誰もが聞いたことがある言葉なのではないでしょうか。
しかし、具体的にどのようなものか知らない方も多いでしょう。
浮世絵は、江戸時代に成立して以来、日本の伝統文化として今もなお受け継がれています。
今回は、浮世絵の歴史や有名作品をご紹介します。
□浮世絵の歴史について紹介します
みなさんは、浮世絵という言葉の意味をご存知でしょうか。
浮世とは憂き世という、つらい世の中を意味し、江戸時代に憂き世から浮世に変わりました。
浮世絵が庶民に楽しまれるまで普及したのは江戸時代です。
戦乱の時代に終わりが告げられ、安定していた江戸の世の中で誕生しました。
そのきっかけとなったのは、菱川師宣(ひしかわもろのぶ)です。
彼はもともと本の挿絵を描いていましたが、その絵の人気が徐々に本の内容を上回り、1枚摺の版画を制作するようになりました。
最初は黒一色のものでしたが、次第に色をつける工夫が生まれます。
当初は、黒い絵に直接塗る方法で行われましたが、その方法では量産ができないことが問題でした。
そこで、「見当」が発明されたのです。
見当とは、目印のことで、この発明により色がずれないまま色版を刷れるようになりました。
□有名な浮世絵を紹介します
次に有名な浮世絵を2つご紹介します。
*富嶽三十六景
あの葛飾北斎の傑作とされるのが「富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)」です。
葛飾北斎は、日本のみならず世界の北斎として、海外からも注目を浴びていました。
そんな彼の傑作である、この作品は誰もがみたことがあるのではないでしょうか。
全図に富士山が描かれていることが特徴的な作品です。
圧倒的な存在感を持つこの絵は、時代を通して多くの方を魅了し続けました。
*東海道五十三次
東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)は、歌川広重によって書かれました。
先ほどご紹介した、北斎の作品の人気が出始めた頃に制作されたと言われています。
名前にある東海道とは、徳川家康によって作られた五街道のうちの1つです。
その東海道は、江戸と京都を結ぶ道であり、その間に53の宿があったことからこの作品の名前が生まれました。
海外から輸入した絵具を用いて表現された、美しい夜空や水が特徴的な作品です。
□まとめ
今回は、浮世絵の歴史や有名作品をご紹介しました。
ご紹介した作品の他にも素晴らしい作品がたくさんあるので、気になった方はぜひ調べてみて下さい。
この機会に美術館や博物館に足を運び、じっくりと浮世絵を味わってみてはいかがでしょうか。